末っ子が退院してから2週間以上が過ぎたました。
なんとなく生活のリズムがわかってきて、泣き出す前に寝かせたり授乳したりできるようになってきました。3人目なのにまるで初めての子育てかのように過ごしています。
そんな末っ子の出産記録その2です。
末っ子出産記録→出産レポ①陣痛から出産まで
保育器からNICUへ
産後、末っ子はすぐに保育器に入れられました。
体重は3000グラムあったので小さかったからではなく、呼吸に問題があったから。
出産する時に、私が呼吸をできなかったこと、へその緒が通常より長く末っ子にたすき掛けのように絡まっていて出にくかったこと、その時に胎便をして羊水が濁ってそれを飲み込んでしまったことが原因です。
保育器に入って、酸素を浴びせさせていたけれど泣くと呼吸音がおかしく、チアノーゼ(指先などが紫色になる症状)も出るので検査と処置のためNICUに行くことになりました。
最初の診断は新生児一過性多呼吸と遷延性肺高血圧症
NICUでの処置と検査を終えて主治医から聞いた病名は、新生児一過性多呼吸と遷延性肺高血圧症でした。
それぞれの病気の症状は以下の通りです。
新生児一過性多呼吸は出生後、肺の中に過剰の液体があるために一時的な呼吸困難が起こって、血液中の酸素レベルが低くなる病気です。
MSDマニュアル家庭版より
遷延性肺高血圧症とは、肺につながる動脈が出生後も狭い(収縮した)状態が続くことが原因で、肺に十分な量の血流が行きわたらず、結果的に血流中の酸素量が不足する重篤な病気です。
MSDマニュアル家庭版より
どちらも血液中の酸素が低くなる病気。出生後のチアノーゼにも納得できました。
NICUで見た末っ子は、手には点滴、口にはミルクを注入するためのチューブ、鼻から酸素を送るためのチューブをつけられていました。
私と一緒の日に退院することは難しいとも伝えられました。
泣き出すと真っ黒になる末っ子
12月26日(生後2日)
NICUが設定しているお世話タイムに合わせて末っ子のもとへ。NICUにいてた末っ子が同じ部屋内のGCU側へいつのまに引っ越ししていたので末っ子に気付かず通り過ぎた私。
「お母さん、末っ子ちゃんこっちこっち〜笑」と呼ばれ気付く(;・∀・)
体内に水分が過剰にあるせいで顔がむくんでパンパン。「すごいむくんでますね〜」などと看護師さんと話していると突然泣き出す末っ子。
泣き出した途端に、顔が真っ青を通り越して黒くなる。誰がどう見て命に関わる状態で、ただただ怖くなり、苦しそうな末っ子を見てるしかできなくて私も泣いてしまった。
末っ子は看護師さんたちがなだめて泣き止むと顔色も良くなりまた落ち着いていました。
私はなかなか泣き止むことができなくて、泣き止んで寝てる末っ子を見ては真っ黒になったのを思い出して泣くを繰り返していました。
この日、NICUでは1日遅れのクリスマスイベントで先生方がサンタさんの格好をしてプレゼントを配ってくれました。
泣きはらした顔で記念撮影をした末っ子との初めてのクリスマスでした。
肺高血圧症以外の病気の可能性
12月27日(生後3日)
泣くと全身状態が悪くなるとのことで再びNICU側へ戻った末っ子。主治医から肺高血圧症以外の病気の可能性があるのでCTを撮りますと言われ同意書にサイン。MRIやCTのたびに万が一の説明をされる。これがいちばん怖かった。
CT撮影の結果は異常なし。経過見ながら成長を見守るしかないですねと言われる。
12月28日(生後4日)
私の退院日。
主治医から再度説明があり、声帯の動きが良くなくて息が吸えていない可能性がいちばん高いと言われる。年明けに耳鼻科で受診することに。
末っ子はずっとチューブから注入されていたミルクを哺乳瓶から飲めるようになる。
年末年始も毎日面会に行く。
授乳で飲める日も出てきてやっと末っ子を抱っこしたり触れ合える時間が増える。
喉頭麻痺及び両側の声帯開不全(声帯麻痺)と診断
1月8日(生後15日)
口からスコープを入れて声帯の動きを確認するため耳鼻科受診。診察の結果は両親が揃っている時に・・・と言われたので1月10日に説明を聞くことにした。
1月9日(生後16日)
なんとなく息を吸う時に鳴っていたヒューヒュー音がだんだん大きくなってきてる気がする。泣くと音がひどくなって授乳もできなくなってきたな・・・と思っていたけれど、鼻から当てていた酸素が大量に出るものから少量のものに変わって、「よくなってきてるんや!」と思ってた。
夜19時30分頃
病院からTEL。「泣いた時にSpo2が60〜50まで下がったので緊急で挿管しました」と連絡がくる。良くなってきたと思ってたし、すごくかわいい顔の写真が撮れてルンルンしてたのに崖から突き落とされた気分だった。
1月10日(生後17日)
挿管されて、自分で管を抜いたりしないように鎮静されている末っ子。どんな状態になっているかは想像してたけれど実際の姿を見ると涙が止まらずまた大号泣。
看護師さんたちが代わる代わる励ましの言葉をかけてくれて、その度に泣く私(´;ω;`)
しんどいのは末っ子だからしっかりしなくちゃと思えば思うほど涙がでてきた。
夕方、仕事終わりの旦那と病院で合流して耳鼻科での診察結果を聞く。
先生から伝えられた病名は、喉頭麻痺及び両側の声帯開不全=声帯麻痺。
末っ子は息を吸うときに喘鳴音という「ヒューヒュー」言う音がしていました。そして、泣く時=息を吸う時に声帯の開きが悪く酸素を十分に吸い込むことができなくて血中の酸素濃度が落ちて全身が真っ黒になるとのことでした。
これからの治療方針として伝えられたのが、挿管したのでしばらくの間体の動きを制限するために鎮静しながら経過観察をして時期を見て抜管してみる。抜管して改善してなければ気管切開することになるということでした。
この日から末っ子は、内臓の動きが止まらないけど体がガサガサと動かない程度の薬を使ってウトウトしてる日々が続くことになります。
耳鼻科受診後に、主治医からなんとなく診断結果を聞いてグーグルで調べていると「気管切開」という言葉も出てきたのでそこは冷静に受け止めることができましたし、この時は、もうそれしか道がないと思っていました。
挿管している日々についてはまた別記事に。